考え・想い 徒然にっき

困ったとき人に頼れる社会〜挨拶で出会った少年の話〜

困った時に人に頼れる社会

こんにちは。
ココクリエイトのKINUです。

あなたは道で迷った時に、誰かに尋ねますか?
スマホの地図で検索しますか?
電話して確認しますか?

ある少年との短い出会いがあり、考える良い機会を与えてもらったのでシェアしたいと思います。

 

道端で少年と出会う

私はその日、ある町で用事を済ませて車へと戻る途中でした。
西日が照り始め、ムシムシと蒸し暑い中を歩いていると、8歳か9歳くらいの少年があたりを気にしながら額に汗を垂らして一人で立っていました。

一定の距離で目があったときに「こんにちは」と挨拶すると「こんにちは」と少年。私が通り過ぎる直前に

少年「あの、えっと…うえださんっていう家知っていますか!」※名前は仮名

私「え?うえだ?」

少年「この辺にある植田っていう人の家です」

私「いや…知らないな…」

少年「ああ…」

すごく困り顔の少年が気になって

私「その人の家探しよると?」

少年「はい」

私「おつかいかなんか?」

少年「いや、ちがいます」

私「その家は、お母さんに聞けば場所がわかる?」

少年「うん、お母さんは知っとる」

私「おうちの電話番号わかる?」

少年「わからん」

私「そうか…」

ここで近所の人のような男性が通ったので聞いてみる。

私「あの人に聞いてみようか」

少年「うん」

私「あの、このあたりに植田さんっていうお宅ご存知ないでしょうか?」

男性「植田さん…?んー…いや、知らんねぇ…ごめんねぇ」

少年 私「ありがとうございます」

私「その植田さんは家族?親戚?」

少年「いや、友達」

私「あ、友達の家に遊びにくと?」

少年「遊ぶって約束したと思うけど、もしかしたらゆうとはしとらんかもしれんけん、ずっと待っとったけど…」

ここでやっと事情がわかる。友達と遊ぶ約束をしたつもりでここまできた。友達はいつも道の先の黄色いマンションに帰っていくから、そのどこかの一室だと思うけど、部屋がわからない。約束が曖昧で友達がくるか来ないかわからないけど、とにかくここで待っている。友達の名前は植田ゆうと。

日が傾き始めかなり暑かった。友達がくるかもしれないし来ないかもしれない、でも自分が帰ったらその後に友達が来るかもしれないと思った少年は、その場で友達をずっと待っている所だったよう。

 

行ってみるしかない。行ってみよう。

こんなご時世なのでちょっと気がひける部分もあったが、ここで帰るわけにもいかず一緒にマンションに行ってみることにした。

少年「いつもこの階段登って帰っていくから多分ここと思う」

私「1階は美容室だからちがうね。2階みてみよう」

うえだ、うえだ…
2階は表札に名前が書いてあり、違った。
3階が最上階。

3階もいくつか部屋があるが名前が書いていない。
一番奥の部屋だけが、窓が空いてテレビの音がする。
でも表札がない。

少年「ここだけテレビの音する…。ゆうとー!」

少年が外から友達を呼んでも返事がない。

少年「声せん。テレビは聞こえるとに…」

私「もうピンポン押して聞いてみようか」

少年(コクリ)「おしてみる」

少年 ピンポーン

お母さん「はーい!」

私「突然申し訳ありません、植田さんのお宅でしょうか?」

お母さん「はい、そうです」

少年「ゆうとと今日遊ぶの約束したと思ったけど、なんか、約束したかどうかわからんくてから、そいで…」

お母さん「あ、そうやったとね!ごめんねぇ」

少年「ゆうとー!」

お母さん「ゆうと呼ぶけんちょっと待ってね」

少年「はい。」

私「じゃあ、またね」

少年「ありがとうございました(ぺこり)」

 

道端で困った時に声をかける勇気

ここまでが長くなってしまいましたが、少年は無事に友達と会えたのでよかったという話なのですが、そのあと一人でちょっと考えていました。

そこは住宅街にさしかかる場所だったので、人通りは多いです。でも様子から見て、結構な時間待っていたように見えました。多分、少年は誰かに聞きたくても聞けずにいたのではないかと思います。

とはいえ私自身、すれ違う人といつも目を合わせて挨拶するわけではありません。正直なところ、目を合わせないときもよくあります。

誰かに話しかけようとする時、人は相手の顔を見るので、前提として顔や目がこちらを向いていないと話しかけることは難しくなります。

そう思うと、子供が、目が合わない知らない大人に声をかけるというのは、かなりハードルが高いことのように思います。

嫌がられるかもしれない
何か言われるかもしれない

そういう雰囲気が少年からも見て取れました。少年が声をかける勇気を持ってくれたおかげで、この出来事は進んでいきました。

 

自分の居方を振り返ってみる

帰りの車の中で考えていました。

自分が子供のころも確かにあの少年のような世界にいました。学校から帰ってそのあとは友達と遊ぶ。でも会うことは口約束で、知らない場所や知らないことがたくさんあって、心細かったり怖かったりもして。でもなんとか自分なりにやろうとしている頃。

もしも、「助けてほしい」と言いやすい雰囲気なら、あの少年はもっと早い段階で、通行人の誰かに声をかけることができたかもしれません。今回は友達と会いたいという目的でしたが、具合が悪いとか、怖い目にあったというとき、いまの社会の中で子どもは道ゆく大人に声をかけられるんだろうか?と思いました。

人にはそれぞれ生活がありいろんな環境・事情があります。

便利に生活して、自己解決がある程度できる自分ができることっていうのは多分あって、それは困っている人にできることで手を貸すことだったり、解決できないとしても知らないふりをしないということではないかなと思いました。

自分の居方はどうか?
少年の表情を思い出しながら考えていました。

 

おわりに

今回はある少年との出会いから思ったことを書いてきました。

少年とあーだこーだと話しながら考え動いてみることで、子供時代に戻ったような懐かしい感覚になりました。

困ったらスマホで電話も調べ物もできる、車でどこにでもすぐ行けるのがいつの間にか当然になっていた自分を振り返るきっかけになりました。

得るものが多くて勇気をもって声をかけてくれた少年に感謝です。

 

  • この記事を書いた人

KINU

会社員として講座やイベントのコーディネート業務に9年携わる。 30歳の時に働き方を変えようと決め準備開始。 その後、フリーランスとして開業。 現在は個別相談を受けつつ、HP制作&ライティングで活動中。

-考え・想い, 徒然にっき
-

Copyright© KoKo LOG , 2020 All Rights Reserved.